pureLove 永遠の愛
沢村君との帰り道。


鞄の中には渡そうと思って
いる香水が入ってる。


いざ…渡そうと思うとどう言って
渡していいかわからない。


「お前…今日からまた
姉貴の店に行くのかよ?」


「うん♪梓さんから電話
もらったの♪
また梓さんとシェフに
会えるし…。
とっても楽しみなんだ♪」


今日は早めにお店に
行こうと思っていた。


「お前はクリスマスなのに…
一緒に居たいって思って
くれねぇんだ?」


「あっ…ごめんね。私もバイト
入れちやったし旬君も梨子も
今日から忙しいみたいだし…
そっかぁ…みんなでクリスマス
会えないね…。」


「そう言う意味じゃねぇよ!!
もういいよ…。じゃあな。」


「えっ…沢村君!?」


渡そうと思っていた
香水が鞄に入ったままだ。


沢村君は一度も振り返る
事なく帰って行った。


私はずっと一緒に居たいよ。


でもそんなわがまま言える
訳ないじゃん…。
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