天使な君は儚すぎる夢を僕にくれた
天使が舞い降りた?舞い墜ちた?
「疲れた...」


疲れたという言葉は人生を努力した人間が使うものだ。


会社からの帰りの満員電車の中、そんな事を考えていた。


田舎の三流大学から、運よく都内の事務職につけたのも努力したわけじゃない。


「こんなにこの仕事が大変とは、思わなかった」


思わず口に出していたのを乗客は白い目で見る。


気まずいので窓に目を向けた。


窓の外は夕闇が迫っていた。もう12月。今年も終わりか。
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