依頼屋



…そろそろ効いただろうか


実はレイランが見ていない間にお酒に睡眠薬を仕込んでおいた


そろりと見ると、レイランは見事に熟睡していた


「…馬鹿な王子」


私は部屋をぐるりと見渡し


先程、薬を取り出していた引き出しを開けた


「これ……」


そこにはきちんと分類された小さな袋がたくさんあった



私は何か白い紙が挟まっているのに気が付き、見てみる


「…ファミリーの名簿…」


そこには沢山の人の名前が記されていた


中にはトゥルラッカやレイランの名前もある


レイランがうなり声を上げ、起きそうだったのでその紙を持ち出し城を出た


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