依頼屋



夜になると少女とその父は一座のテントを抜け出し、敵のアジトへと向かう


「…ほぅ、こりゃあ舐められたもんだ


子供一人連れてくるなんてな」


「舐めているのは一体どちらだろうな」



「ザシュ」



音がした方を見ると先程の少女が血まみれのナイフを持って立っていた


「こ、こんのぉ!」


少女は向かってくる敵全てを切り裂いていく


「…幼い子供にあんなことをやらせるたぁ、親の顔がみたいねぇ…」


「…俺だよ…俺が折角育てたんだ…あれぐらい出来なきゃ困る」


激しい殺し合いになる


しかし、少女の父もまた殺しの天才で、


赤子の手を捻るように敵を倒す


そうやって気がつけば、血の海の中に二人の影だけが佇んでいた

< 107 / 205 >

この作品をシェア

pagetop