依頼屋



「…お父様、帰ろう」


少女は人を殺すことを何とも思わなかった


なぜなら、生まれた時からこの生活だったからだ




少女が生まれたと同時に母親は亡くなり


父の手一つで育てられてきた


父は3歳から少女に演技と武術を教えた


そうすると彼女はみるみるうちに上達した


母親に会えなくて寂しいとは思わなかった


何故なら父親は自分を愛してくれていると思っていたからだ









そう…その嘘に気がついたのは裏切られた後だった


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