依頼屋




「リゼリア、お誕生日おめでとう


これは俺から、これはリゼリアのファンからのプレゼントだよ」


「わぁ!お父様ありがとう!!」


少女には幼いながら沢山のファンがいた


その人達から贈られてきたのは、宝石やドレスなど皆、値の張るものばかりだ


しかし、少女の父親はいつも普段につけられる髪飾りなど小さな小物ばかりだった


それでも少女は父親のくれる物が大好きだった


毎日つけて、壊してしまい泣いたこともあった


だから今回も何をくれるかとても楽しみにしていた


「ねぇ、お父様の開けていい?」


「ああ、いいよ」



受け取った箱はなにやらいつもよりも大きい


少女は胸を躍らせながら箱を開けた

< 109 / 205 >

この作品をシェア

pagetop