依頼屋


「…ぁ……ぁ」


言葉にならない声が響いた


「…ごめ…なさ…い」


私はその場で崩れ落ちた



この場所で息をして、生きていたのは私だけだった






後になって分かったのは


負けることが許せず、どうしても領土が欲しかった私達の国が大型の爆弾を使って
兵士もろとも焼いてしまったのだった


私達は裏切られた


全員が裏切られた筈なのに私だけが生きていた


好きだったリュカに想いも伝えられず

彼もまた死んでしまった…

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