依頼屋
「…リナル・アボット、アボット国の第二王女…何故彼女がここにいる?」
歩きながら彼はぼそっと言った
それだ…彼女はアボット国の第二王女だ
「あーあ、バレちゃったか。流石だな
あ、俺が攫ったんじゃないよ
助けたんだ。捕らわれてたから
で、今からアボット国に行ってお国に返すって訳
はい、リュカの部屋はここだよ
リゼリアは護衛のためにリナと同じ部屋を使って貰える?」
「あ、はい…」
「よくも十分すぎるほど面倒な事に巻き込んでくれたもんだな。
これは貸しだカルロ」
「はいはい、分かったよリュカ。
早速だけど、この船では働かざる者食うべからずなんだ。
だから…分かるね?」
「…お前は変わらんな」
「なんとでも言ってよ。
はい、これ、掃除道具。どちらか一人はリナと同じ場所をやってね
じゃあ、頼んだ!」
カルロは凄い速さで去っていった