依頼屋


「私は…実はアボット国の第二王女なんです


小さい時から気が弱くて、いつも姉に助けてもらってた…


姉は強くて、王女として風格があった


私は姉に頼り過ぎていたんです…


ある日、私達は二人で城下町へお忍びで来ていました

そしたら…人気の無い所で私が海賊に捕まって…

姉は私を助けようとして、深手を負ってしまったんです…

私が…私が弱かったから…!!」



リナルはぎゅっと拳を握りしめた



「今だって、私はこうしてリゼリアさんに守られていて、何もできない…


リゼリアさんお願いです

私を…強くしてください…」




「…外の様子を見てきます」


「あ…リゼリアさん…!」



あの子は私なんかよりずっと強い…



真っ直ぐで曇りのない瞳


トゥルラッカのアランと同じ…


サーリアの、ローズと同じ…


何故皆そんな眼で私を見るの…?


私は…私は…


「…はぁ…はぁっ…!!」

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