依頼屋
「凄い!!リゼリアさんってほんとに何でも出来るんですね!!」
私はリナルと部屋で編み物をしていた
編み物なんて久しぶりだったし、
第一に、同じ年頃の女の子とこうやって肩を並べて同じ事をするのは私にとってとても新鮮な事だった
「リゼリアさんは私の憧れです」
「…そんな…私は…」
「…聞いて頂けますか?
私の国は最近、新しい国と貿易をするようになりました
それからというもの、どこからか流れてくる大量の麻薬によって国は支配されてしまったのです
お父様も最近になって怒りっぽくなったりして、様子がおかしいのです
治安もみるみる悪くなり盗賊が彷徨くようになりました
そういった事にならない為に鎖国をしてきたのに…もはやその意味もありません…
私は第二王女なので私自身に政治を動かせる権力はありません…
しかし、いつか必ずこの国を救いたいと捕らわれてから強く思うようになったのです
だからリゼリアさんの人を護る強さがほしいのです…どうか、教えて頂けますか!?」
「…あなたは…あなたは私なんかよりずっと強い…
…だから、私が教えることは何一つありません…
でも、きっとできます…
あなた程心が強ければ、きっと何だってできます…」
「…ありがとうございます」