依頼屋


「…リナル様、もう寝ましょう」


「え、でもまだ…」


「…明日の早朝には着いている予定と聞きましたので疲れが溜まらぬように早くお休みになってください
私は部屋の外におります故、何かあったらお呼び下さい。では、お休みなさい」


私はガチャりと扉を閉め、扉の横に座りこんだ


相手に有無を言わせない言い方

これは私が彼から盗んだ業だ


彼は今どうしているだろうか

ジェイドが変な事を吹き込まないか心配だ

もし、私が紅い蝶だったと知られたらどうしよう…

やっぱり離れていくだろうか

最悪危険だと判断して殺されるかもしれない


「…それも仕方ない…か…」

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