依頼屋
「ーっ…!!」
彼に嫌われたくない…
彼に捨てられなくない…!
彼とずっと一緒に居たい…!!
!!…今、私何を…何を考えて…
…恋は欲張りだ…
叶わない夢を見る事ほど愚かな事は無い
「星が綺麗…」
…手が届きそう
「星、好きなの?」
「…!!!」
リュウにいきなり声をかけられたので、空にかざしていた手を慌てて引っ込める
「…」
「…あんたさ、五年前の戦争に関わってるんだってね」
「ーっ!!!!誰からそれを!」
「ジェイドだよ…
だからあんた、リク王について知りたがってたんだな」
「…どういうこと?」
「知らなかったのか?あの爆弾はリク王が作ったものだ
俺の父は兵士だった
突然敵軍が攻めてきたから出兵された
母は危険を感じて俺を連れて隣の国まで逃げたんだ
けれど、母はすぐに帰ると俺を置いてもう一度祖国に行った
突然もの凄い音と爆風が起こった
この目はその時に木の枝が刺さって見えなくなった
俺は両親を心配して祖国へ帰ったけれど
そこには何もなかったよ
家も人も…俺の両親も…」