依頼屋


「…なら、どうしてこの船にはリク王の火薬が?

あなたならそんなもの拒絶の対象でしかないはず…」



「俺は船長に助けられたんだよ

あいつは、当時恐怖と憎しみのどん底にあった俺に手を差し伸べてくれた

その時から俺の命はあいつに預けた

だから俺はあいつの言う事に従う


それに、今や爆弾や爆薬はリク王の独占状態だ
海賊をしている限り、どうしても爆弾はいる
だから仕方のない事でもある」



「ジェイドの船にもリク王の爆弾が?」


「ああ、あの海賊団はリク王が援助している」


「…援助?海賊を王が?」


「ああ、戦具や財宝を与える代わりに麻薬を拡散させたり、他の海賊を潰して海まで支配しようとしている」


「…何故そこまで…」


「それは俺にも分からん

ただ、何かを探していると聞いた事があるな」


「…もういいです

心苦しい話しをさせてしまってごめんなさい

とても…助かりました
ありがとう

私もあの男に探りを入れてみます

何か分かれば報告します

では、私は仕事に戻ります故、

お休みなさい」


「…気をつけろよ」


私は彼に背を向け一直線にあの男の元へと向かった
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