依頼屋


「リュカ?」


さっきいた場所に彼の姿がない

その代わりにリナルの部屋の扉が少し開いており、そこから話し声が聞こえてきた


「お願いします!!貴方のお力が必要なんです!」


そっと覗き込むとリナルとリュカがなにやら話をしていた


「貴方は強くて賢明な方…

私には無いような考え方を教えて下さった…

その発想力や強さを是非王宮で発揮して頂きたいのです


お父様もきっと分かってくれます

どうか、王宮で働いて下さい…」


なに…それ…


そんなの知らない…





“リュカさん、素敵な方です…”


ああ、そうか…リナルは本気で彼が好きなのだ

何としてでも一緒にいたくて

期待をしているのだ
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