依頼屋



こうして私達は今、砂漠にいる


アランは彼の馬に乗り


その横を固めるように私が付いていく



「この大きな荷物は何だ」



馬二頭に引かれた荷台を見ながら彼が言う



「知らん、お父様が全て用意したからな


俺はただこれを隣の国に運ぶようにとしか言われていない」




不意に彼が言う



「アヘンだな」



アランは目を大きく開かせて言う



「…何故分かった」



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