記憶
消せない過去


今日も、悪夢。 

額から大粒の汗が滲む。 
慣れたはずの悪夢だが、やっぱり、怖い。

目を覚ませばいつもと何ら変わりのない日常に安心感を覚える。

もう、学校に行かなくなって何ヵ月が経ったのだろう。

ふと自分の体に目をやれば、思い出すのはあの時の記憶。


ー誰でもいいからー
 
その一言が、私のすべてを変えてしまった。
取り戻すことの出来ない過去の楽しかった思い出は、あの職業体験でいとも簡単に、消されてしまった。私は 弱い。
< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop