ねぇ、どうして君は【Second】
「一之瀬さん、ちょっといいかい?」
すると、突然部長に呼ばれた。
「なんでしょうか?」
「この資料、明日の朝までにフランス語に訳してくれないか?先方にフランス人の方がいてね、その方にも読める資料作成が必要なんだ」
そう言って渡された紙の束。
図などがあるものの、ほとんどが文字でびっしりなその紙はざっと20枚はあった。
「明日の朝まで…ですか」
「急ですまないが、頼むよ」
「はい…わかりました」