俺様王子は子猫がお好き


「申し訳ございませんが、龍様が体調不良であると結菜様には嘘を申し上げました。
ですが結菜様は、それをお聞きになってすぐに…」


「余計なことすんじゃねえよ……」


森川の言葉をさえぎり、
俺の口からこれでもかというほど冷たく言葉が飛び出した。


「……りゅ、龍様…?」


「追い返せ。なにがあっても結菜を家に入れるな」


「で、ですが龍様は結菜様に会うことを願われて……っ」


「会いたくない」


俺の言葉に森川が絶句する。
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