俺様王子は子猫がお好き

☆side 結菜☆


やっと玄野くんの家に車が到着。


一刻も早く玄野くんに会いたくて急いで車からでたあたしのもとへ、1人の老紳士が困ったようにやってきた。


門から出てきたってことはたぶん玄野くんの家の使いの人なんだろう。


「大変申し訳ございません結菜様、じつは……」


「ちょっとあとでもいいですか?!あたし玄野くんのところへ…」


おじいさんは、急いで門をくぐろうとするあたしを優しくつかんでとめた。


「龍様が、結菜様を決して中へ入れるなと……」


「……え?」


ぴたりと止まっておじいさんを見つめる。


「どういう…こと、ですか……?」


声が震えてしまう。


「龍様は結菜様に会いたくないと……」


会いたくな……い?

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