俺様王子は子猫がお好き
はぁはぁと、息が荒くなってしまい、勝手にじわりと涙が出てきた。
顔が熱すぎてもう…頭、クラクラする…っ
「……んな顔すんな、とまんねー」
再び、耳に唇を寄せてくる玄野くん。
初めての感覚に足はがくがく。
「く、のろく…も……やめ…っ」
玄野くんが腰を支えてくれてなかったらきっと今にも崩れ落ちていた。
玄野くんの肩を押し返そうにも…
だめだ。力が入らなくて肩に置いた手はだらんと落ちてしまった。
「やべー…」
“かわいい”
ささやかれた甘い言葉。
もう力が抜けすぎて、玄野くんの支えがなければ立っていられなくなってしまった頃、ようやく玄野くんがあたしから離れた。