俺様王子は子猫がお好き
くすくすとあちこちで笑いがもれる。
「すいません…」
縮こまって小さく謝る。
うううう恥ずかしいいい…!
「おまえ、誰見てたんだよ」
横から玄野くんの不機嫌そうな声がしたけど授業に集中するふりをしてノートをとりはじめた。
☆ ☆
災難だったその日もなんとか終わってやっと放課後。
「ふ~、やっと書けた」
ぱたんと日誌を閉じる。
そう、今日は日直なのです。
職員室に提出してから廊下を歩いていると…
「…あ」
「笠原」
ばったりと長瀬くんに出会った。