俺様王子は子猫がお好き


「あ、ちょっ!」

長瀬くんの手を取って走り出す。


「か、笠原?」

「いいからくる!」


そのまま廊下をかけ、保健室へ。



「先生いますかー?」


声をかけてみるものの先生はいないようだった。


「しょうがないね。長瀬くん、そこ座って」



「あ、う、うん」



長瀬くんがそばの椅子に座ったことを確認して、適当にガーゼや消毒液やらを持ってくる。



「いいのに。こんな小さな傷すぐ治るよ」


「そーいう問題じゃないの!ちょっとしみるけど我慢だよ?」



消毒液をガーゼにしめらせ、そっと傷口にあてる。



「痛っ…」

「我慢我慢!」

< 54 / 269 >

この作品をシェア

pagetop