俺様王子は子猫がお好き


はあ…

自分の性格の悪さに驚く。



どうして恋をするとこうなっちゃうのかな。



よく、好きな人が幸せならそれでいい、
  


なんて言葉を聞くけれど、私にはそんなの耐えられない。



正直、結菜さえいなければ、なんて思ったことがなかったといえば嘘になる。



告白されてからもこうして結菜は諒吾と友達になった。



本当は好きじゃないなら諒吾と関わらないでほしいっておもってる。



だって諒吾が結菜をまだ好きだっていうのは見てたらわかるから…。



それを見るのは本当に…辛いの…。




だけど…だけどね?



「綾乃ちゃん!帰りにくるみとクレープ食べよっ!」



にこにこ笑っている結菜はどうしても嫌いになれない。



やっぱり私にとって結菜は大切な存在で。


なくしたくない存在で。



だからこそ、私のこの気持ちは絶対にだれにも知られちゃいけないんだ。



「おい。綾乃をデブの道連れにすんなよ」


でも諒吾に名前を呼ばれると、胸がきゅっとする。



その声も笑顔も何から何までやっぱり好きで…

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