俺様王子は子猫がお好き
☆side 結菜☆
連れられるままに玄野くんの大きな車に乗せられ、
ついた玄野くんの家は家というよりお城と言うほうがぴったりだった。
わ、わわっ自動で門が開いた…!
「なにつっ立ってんだ早く来い」
不思議そうに見てくる玄野くんのあとをあわてて追いかける。
こんなお家、住んでみたい…!
庭には色とりどりのお花がいっぱい咲き誇っていて、豪華な噴水まである。
「わぁ…… すごい」
立ち止まって見とれていると
「もう少しすればきれいにバラが咲きますよ」
手入れしていた庭師さんが声をかけてくれた。
「そうなんですか!」
それはまたバラのようにきれいな男性で、
ちょっとドキドキしながらそう答えていると
「結菜」
玄野くんがさらに不機嫌そうな顔をしてあたしの手をつかんだ。