俺様王子は子猫がお好き

☆side 龍☆


一気にまくしたてた結菜は、はぁはぁと肩で息をしながら俺を睨みつけている。



それを見て急速に冷えていく俺の頭。



俺は…今まで誰かが俺のためにしてくれたことに対して、礼を言ったことがあっただろうか。



世話をしてくれて当たり前、なんて思っていなかっただろうか。



″サイッテーだから!!!″



結菜の声が頭に響く。



あぁ…本当に、その通りだ…。


「大下」



俺の呼びかけに、大下はびくっと肩を揺らした。



俺の態度のせいで怯えているやつもこいつだけじゃないのかもしれない……


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