俺様王子は子猫がお好き
☆side 結菜☆
「結菜様、本当にありがとうございました」
大下さんはそう言って一礼すると邪魔になるので、と去っていってしまった。
邪魔じゃないですむしろ心配なのでいてくださいよぉ…!
……でも。
ちょっと変わってくれた玄野くんは、前の玄野くんよりほんのちょっぴり好きかも、なんてね!
そのとき、
にゃおん…
突然小さな鳴き声がして、あたしははっとそちらを見た。
「え!?あの猫ちゃん?!!」
思わず大きな声を出してしまった。
だ、だってこの猫ちゃん公園で飼ってて
いなくなっちゃったって思ってて…!