今宵、月が愛でる物語
「先生…。私、先生が好き。」

臨時とはいえ教師と生徒。

結ばれるわけがない。

それでも抱えた恋心に耐え切れず、玉砕覚悟でそう伝えたのは2年の冬休みのことだった。

「……そうか。わかった。課題やるぞ。」

冗談と思われたのか気の迷いだと思われたのか、あまりにあっさりかわされたのを今でもハッキリ覚えてる。


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