今宵、月が愛でる物語
「………はい。」

低く囁くように響いた声と共に差し出されたのはポケットティッシュだった。

「………奏一。何やってんの?」

それはお隣に住む幼馴染の奏一だった。

「…絶対ここで泣いてると思ったから迎えに来た。

さすがだろ?」



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