インフィニティ(仮)
ラグナロク。その言葉はミッドガルドに住む人なら誰もが知っていた。
世界の終焉…
果たしてそれがどういうものかまでは分からない。
今分かっているのはスルトが攻めて来ているということだけ。
…そうだ。母さんと由夏が危ない!
「み…ミッドガルドに戻らなきゃ…。」
「はぁ!?何言ってんの!あそこは危険だ!」
「じゃあキミはここに残ればいいじゃないか。…僕は行く。」
「わがままだなぁ…行くよ。もー…。」
走り出す僕と昴君。
出口に続く道はガレキによって阻まれていた。
「あれぇー!来たときはこんなんじゃ無かったのに!」
「ね…ねぇ、キミ力ありそうだし、どけれないの?」
僕は昴君のたくましい筋肉を見ていった。
「え?僕魔術系だからトールの方が全然力あるよ!」
どうやらヴィジョンには二つの系統があるみたいだ。
力と魔法。
はたから見れば絶対僕が魔術系だ。
あの筋肉で魔術系ってバランスおかしいよ…。
「でも僕まだ使い方よく分からないんだ。」
「うーん。そりゃあ困ったなぁ…。」