インフィニティ(仮)
覚醒
中は薄暗く…酷い臭いが漂ってる。
天井も低く、足場両端に少しあるだけで狭い。中央には汚水が流れている。
「臭い!やっぱりやめよう!恭!」
入った途端に昴君は出たがった。
「僕、一人で行くからいいよ。」
「ちょっと!ちょっと!冷たい!酷い!鬼!」
「…ご、ごめん……ってどうして僕が謝ってるのっ!」
僕はサクサク歩く。昴君をほって。
「待ってー!」
追いかける昴君。
僕はボコボコ鳴ってる汚水を眺めながら鼻を押さえていた。
…くっっっさい!!
ただ臭いだけじゃなくてなんか変な臭いする。
…なんかこう…ナマモノが腐った臭い。
「はあ!追いついたよ!恭!ブイ!」
ブイマークを見せられた。
よく見ると昴君の後ろに人影が見えた。
…その人影は汚水を頭からかぶり…肌の色は紫っぽくて…
目玉なんて取れかかっている…。
…ってあれ?
ゾンビ?
「恭。オナラしただろ!臭いぞ!」
「う……うし、うし!」
「牛?牛乳飲んだの?」
僕は昴君の後ろを指差した。
「後ろーーっ!!」