インフィニティ(仮)
「いつもお世話になってるから。」


弥生は首を横に振り否定する言葉を出した。

「いえいえ…とんでもないです。」


「…ホント、たまにしか来ないのに…。」


僕はボソっと言った。


「なんか言った!?」

首を90℃素早く曲げ、僕を凄い形相で睨んだ。

「…い、いえ。」


………恐怖!!!


「じゃあ、行ってきます。」

いってらっしゃいの声と、由夏の鳴き声が聞こえた。


一緒に外へ出ると僕は弥生に話しかけた。


「ねえ、たまにはお弁当くらい作ってきなよ。」


「お母さん作ってくれないの。」


少し強い口調でしゃべる弥生。


「知ってるよ!…そうじゃなくてさ…。」


僕が何が言いたいのか理解した弥生は呆れた顔で言った。


「私?やーよ、めんどくさい。」


人の親に作らしてるキミはなんだ。


「それよりさあ…。今日外の世界に出れるのよね?



…ここ神世第二東京…別名『ミッドガルド』は外敵から身を守るためにユミルの輝石と呼ばれる石でシールドを展開しているらしい。


詳しい事はよく分からないけど…とにかく壁があって外に出れないって事。

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