インフィニティ(仮)
「恭…あなたを……ワタシに……下さい。」


立てた爪が首に少しずつ食い込んでくる…。

激痛が走る。


…やばい。声が出ない!


このまま殺されるのかな…。



ーごめんなさいー


そんな弥生の声が聞こえた気がした。


横にある石や砂を適当に掴み弥生に投げつけた。


「…!」

一瞬…体制が崩れる。

隙を見て弥生を押しのけた!




「ゲホッ!ゲホ!」



喉も…肩も相当痛い…。

でも今は…。


弥生が僕を求めている!


どうして?考えるんだ!



「ふふふふっ!」


弥生は突然笑い出し、いつの間にか抜かれていたフォルセティで自分の首筋に刃を通した。


「きゃあぁぁぁぁっ!」


弥生の首は1/3ほどぱっくり開きそこから血がシャワーのように吹き出す!


「何してんの!弥生!」



「違うの…。」


「…?」


「私がしたんじゃないの!!恭は!私を信じてくれる…?」


「……。」



「嫌…。イヤッ!見捨てないで!!イヤァァァァァッ!!」



「弥生…?」


弥生は……



僕の拒絶を恐れている…?

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