インフィニティ(仮)
「うん。でもどうして僕たちが選ばれたのかな?」


「どーでもいいわよ」


…本当に興味なさそうだ。
外には外敵‘スルト’が居るらしいし…僕は怖いな…。



数年前から突如現れた謎の敵、巨人族。ミッドガルド内ではスルトと呼ばれている。


まあ…弥生の言うとおり、シールドの内側にいる僕らにはあまり関係無いけど。

辺りに立ち並ぶ高層ビル…その向こう側に一際異端な建物が見えてきた。

…あれがミッドガルドの中枢…アスガルドだ。


お城のような形をしている神秘的な建物。

周りにはもやのような…虹のような…何ともいえないものが渦巻いてる。


「あれがビフレストね。」

僕もアスガルドにこんなに近づいたのは初めてだ。


ビフレストと呼ばれる結界がはられている。


…ここを通らないと中には入れない。

『北条弥生…。
如月(きさらぎ)恭を確認しました。』



神聖なイメージとはかけ離れた機械的な声がビフレストから聞こえてきた。


『どうぞお通りください。』


そう言うともやは晴れ…道が現れた。


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