インフィニティ(仮)
…このセカイは嫌いだ。

誰も彼もが僕をあざ笑っているように見える…。


そんな世界なら…




僕はいらない。

…そう思った。


未来を…過去を…現在を消せる力。

世界の万能、全ての記憶の記録。

エッダ。


これで奴らに僕の力を証明出来る。


僕を馬鹿にした奴らに…。



「何故だ…。何が足りない…。」


僕は‘それ’に話しかける。
決して話かえしてくるわけじゃない。

それでも僕は話しかけた。

意味なんて無い。自分の気持ちを満たすためだ。



ユミルの輝石は眩い光を放ち続ける。

まるで僕に誘いかけるような光だ。
見れば見るほど美しい…。


異光を放つ魅惑的な石…。

吸い寄せられるように僕はユミルの輝石に触れた。

「もうラグナロクは止まらない…。なのに何故…僕の意志に逆らう?」

「貴様がそれを扱える器では無いからだ。」


後ろからコツコツと屋上に繋がる階段をあがる一人の人物がいた。


「如月……双真。」


ラフなスーツ姿に両手をポケットに突っ込んだまま僕の方に歩いてきた。

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