インフィニティ(仮)
そこはまるで別次元のような美しい場所だった。
「綺麗。」
「…弥生からそんなセリフが聞けると思わなかったよ。」
「うっさいっ!」
弥生からゲンコツが降りそそいだ。
僕の頭に直撃する。
「いたっ!」
見下ろす弥生。…そう、弥生は僕より背が高い。
…いや、僕が小さすぎるだけで弥生は平均的な身長だよね…。
頭を撫でながら前を見るとビフレストを通り過ぎアスガルドに着いていた。
無造作に扉が開いている。
勝手に入っていいのかな…?
「さっさと来なさいよ!」
弥生はドンドン先に進む。
ためらいはないの…?
中に入ると外ほど広い作りじゃなかった。
僕らより先に来たと思われる数人の人達がいる。
右端に全身黒服を着た黒髪の髪の短い男の人…。
後ろの壁に立ってもたれながら携帯をいじっている茶髪の髪の毛がなびいている容姿端麗な男の子。
右に寝転がっているちょっと体格のいい男の子がうつ伏せに寝ている。
そして中央には右目に大きな切り傷がある白髪のピアスをそこら中に開けた厳つい男の子があぐらをかいて座っている。