幼なじみ
「俺、乃愛ちゃんの事もっと知りたいな。」


もっと…?



私の中で生まれる嫌悪感


これ以上
私の中を見せたくない



「俺、乃愛ちゃんの事好きだよ。」



その言葉が
凪沙からだったら
どんなに嬉しかっただろう


私はフォークをテーブルに置いた


「ごめんなさい。
好きな人がいるんです。」

私には手が届かなくても
ずっと一緒にいたいと思うのは

今までも


これからも


きっと
凪沙だけ


「今日は楽しかったです。ありがとうございました。失礼します。」


私は席を立って店を後にした
< 17 / 71 >

この作品をシェア

pagetop