幼なじみ
夏休み
連日の猛暑に続き
熱帯夜


真夜中を過ぎても私の窓は網戸全開


「何が節約だ!私の部屋にもエアコン入れろよっ!」


ブチブチ言いながら夏休みの課題と格闘する


漢文のワークブックを終えた所で凪沙の部屋の電気がついた


帰ってきた!


最近は付き合いが悪い凪沙

夏期集中講座が終わったあと予備校に行ってるらしい

だからと言っても
せっかくの夏休みを二人で過ごせないのは悲しいよ


凪沙の窓にシャーペンを投げつけた


プラスチックの弾ける音が夜空に響く



ダメだなぁ

応答がない窓辺


今度は定規を手に取ったその時だった


ゆっくり窓が開いた


疲れきった凪沙が顔を出した


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