ハナミツ






「……。」



「自信がないんです。綾瀬さんが
私を気に入ってくれてるのは分かるんですけど、
……私は、」



口に出してみて、

わたしはもしかしたら大層ワガママを
言ってるんじゃないかと思った。

これは、彼氏に自分がどれだけ愛されてるか
確かめてるみたいだ。




「最初からですよ。最初にDVDが落ちてきた時に、
藤ノ宮さんが探してたDVDが見つかったって
喜んでたのを見て、
なんか面白い人だなって思ったんです。
まさか、俺の仕事の事を話すとは思わなかったけど……





「……。」



「藤ノ宮さんは、俺のどこを
気に入ってくれてるんですか。」


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