ハナミツ
そういや、
雪は今日少し降ったから寒かった。
藤ノ宮さんは、大丈夫だったのだろうか。
「…電話してみようかな。いやいや、………」
……。
気持ち悪くないだろうか。
とりあえず、掛けてみて出なかったら諦める。
確認もかねてだ、うん。なんらおかしくない。
そうしよう。
俺はスマホを手に取り藤ノ宮さんの番号を押した。
着信音が何回か続いた。
やっぱり出ないかな。
「『………はい、藤ノ宮です。すみません、綾瀬さん。
電話出るの遅くなっちゃって、どうかしましたか?』」
「……あ、あ、こんばんは。
すみません遅くに。綾瀬です。や、今日ラジオ聞いてくれたからその礼を言いたくて、ありがとうございます。」
「『いえ。すみません、気を使わせてしまいましたね。ラジオ面白かったです。』」