ハナミツ
*2nd-3 雨に濡れても。
「うわー、明日すっごい雨降るんだってさ。
やばいな、仕入れ大丈夫かな。」
休憩中に美咲はスマホでニュースを見せてくれた。
「ホントに?」
ニュースでは、稀に見る豪雨になる恐れがあると言っている。
「下手したら電車動かないで、
去年の夏みたいになったりしてー、
店でカンヅメ状態。笑えないっつーの。」
去年、夏に台風による雨で
交通機関が軒並み運休し私を含む何人かが
家に帰れなかったことがあった。
美咲はその時の事を思い出したのか、
やだなー。と言った。
「店長に一応確認しておこうか。」
「そうね。」
美咲は苦笑しつつ、スマホのテレビを切った。
綾瀬さんから電話をもらって一週間たった。
あれからメールしたり、電話したり、が続いている。
急に綾瀬さんから電話があったのは驚いたけど、
いろいろ考えていたから、気持ちが楽になった。