ハナミツ
奥から店員さんが出てきて、聞き慣れた声が
段々近付いてきた。
「…綾瀬さん、すみません。僕が誘ったのに。 」
「いいよ、いいよ。すみません、会計お願いします。」
奥から男性二人、犬っぽい男性と……綾瀬さんが、
出てきた。
私を見た綾瀬さんが、一瞬たじろいで
店員さんに向き合った。
私は邪魔にならないように端っこに移動した。
「カード大丈夫ですかね。」
「はい。大丈夫ですよ、一括ですか?」
一括で。と綾瀬さんはカードをだして、お会計を済ませた。
仕事関係の人かな……。
なんか先輩みたいな綾瀬さんだ 。
「美味しかったです。ごちそうさまでした」
「ありがとうございます。またお越しください~。」
綾瀬さんは、一緒にいた男性と一緒に出ていった。
「お客様大丈夫ですかね。」
「さっきタクシー呼んでたみたいだよ。」