ハナミツ
「一応マネージャーには、明日迎えに来てもらう予定ですから。ありがとうございます。」
「あ、マネージャーさんがいますね!……忘れていました。」
……そっか。
やっぱりマネージャーさんがいるのか。
「……藤ノ宮さん。」
「はい。」
急に改まった感じで、綾瀬さんはリビングの布団の近くに座った。
「……や、あの。」
綾瀬さんは、言いづらそうに言葉をきった。
「?」
「……良かったら台本読み合わせに付き合ってくれませんか。ちょっと自信がない箇所だけなんですけど。すみません、……」
台本の読み合わせ?
「わたし、とですか?あ、あ、えと、棒読みで良ければ、はい。」
「あはは、大丈夫ですよ。俺は台詞入ってますし、ニュアンスとかちょっと確認したくて。台本持ってきますね。
待ってて下さい。」