ハナミツ




***








二人は私が考えてるより、大人で拗れると
思った話し合いは時間より早く終わった。





「いい友達ですね。なんか負けん気が強くて、
ちょっと驚きましたけど。」



美咲は、ラブラブして帰りなさいよと
早々にカフェから出ていったから
私は綾瀬さんと近くの公園を散歩することにした。





「……すみません。美咲は悪気は無いんです。 
ただ美人だからやっぱり
気が強いとちょっと怖いですよね。」



「多分に高木さんは藤ノ宮さんが、
心配だったんじゃないかな。
芸能人と付き合うってのはそれなりに大変そうだから。」



綾瀬さんは頭上の葉桜を見ながら言った。

すっかり葉桜になった桜の並木道は
程よく木漏れ日が差し込んできている。


空気がスッキリしていて、気持ちいい天気だ。






< 228 / 668 >

この作品をシェア

pagetop