ハナミツ






「……どんな人なのか聞いてもいいのかな。」




「えと、……」



確か東海林さんは、"Aqua garden"の結城さんを
知ってるはず…。




「……年下?」


「あ、……はい。」



そっかそっかと東海林さんは、言った。




「ケンカしちゃったの?」


「ケンカっていうか……。僕が、
……悪いんだと思います。」




焦って、藤ノ宮さんに聞いてしまった。

ー自分は怖いか?





藤ノ宮さんは、俺には知らない母親の事がある。



それが引っ掛かっているのか、まだ
俺に対して遠慮がちだ。







「…そっか。」


「…すみません。こんな話…」




いやいや、と東海林さんは苦笑した。




「…綾瀬君は優しいし、真面目だから変に
拗れる事はないと思うよ。彼女さんは、そういう部分を
知ってるだろうから遠慮しちゃってるのかも知れないね。」



< 266 / 668 >

この作品をシェア

pagetop