ハナミツ
***
私は、持ってきた着替えに着替え
綾瀬さんの部屋をノックした。
「…はいはい。」
「お、待たせしま、……した。」
「…どーぞ。大分片したからキレイには
なってますけど。大丈夫かな。」
綾瀬さんは、Tシャツに黒いパンツというラフな格好だった。
近くの机にあった台本を片し、綾瀬さんはふぅと
ベットの端に腰かけた。
「藤ノ宮さん、ここ。」
綾瀬さんは、パフパフと自分の横をたたいた。
「……は、い。」
とりあえず座った。
綾瀬さんとは拳一つ分の距離をあけて。