ハナミツ
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晩ごはんはタツの家で食うことになった。
人目があるとこじゃ、話しづらいし
タツは久しぶりに明日オフだから。
「ー……でなんで、俺がお前ん家のキッチンで料理してんだよ。」
「お前料理好きじゃん、女みてぇにさ。
大丈夫。料理道具なら一式
おふくろが持たせてくれたから。」
確かに料理道具なら揃ってる……。
「ハイハイ……。」
仕方なく俺はパスタを茹でる。
スープは簡単にトマトとレタス、
卵を入れたコンソメスープ。
「……」
キッチンがIHなせいで、使い勝手はかなり良い。
うらやましいな、ちくしょう。
タツはリビングのソファーで台本らしき本を広げている
「……」
タツと会ったのは、専門学校のとき。
タツはわざわざ近畿方面にある実家を出て
東京に来た。
同じクラスで、声優志望。