ハナミツ
なんでも出来る力があると思っていた。
タツは俺の過信を見抜いていたんだ。
なんでも出来ると思っていたのは幻で、
俺にはちっぽけな力しか無いって事。
***
「あー、お前の飯まじで女子ーだった~。」
「なぁにがじょしーだよ。
悪かったな、一人なら刺身とか煮付けとか作んのに
どうせ、お前じじくせ~とか言うから
今日は、パスタにしたんだよ。」
まじで、じじくせーなと冷蔵庫のドアを開けた
本当に予想を裏切らない潔い返事をするヤツだ
「綾瀬。お前菓子食えたよな?」
「うん。なに、買ってきたん?」
「……プリンとー、タルトと、あとガトーショコラ。」
「ガトーショコラ食いたい。」
「へいへい。」