ハナミツ
****
「…あ、そういやー。誰だっけ、アレ、
立花マコト?だっけか?
知ってる?なんか、お前に聞きたいこと
あるーつってたな。」
タツはケーキ皿を片しながらブツブツ言っていた。
「立花君が?…」
「知ってんの、まー何かは知らねぇけど
気をつけろよ。俺はあぁいう、タイプ苦手
だから関わりたくねぇからさ。お前にゃ…悪いけど。」
「…いい子じゃん。
あんま、知らねぇけど。みた感じは。」
タツはうーんと唸って、
「なんか、……気味が悪いくらい出来たヤツってさ
化け物みたいな気がするんだよな……。
」
「…化け物って。まさか、」
化け物。タツが言ってた事は大概当たってる。
まさかな。
……聞きたいこと
俺に。
「……何もなきゃそれが一番だけどな」
予言のようにタツは言いながら、茶碗を洗い始めた。
〈綾瀬目線おわり〉