ハナミツ







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「…あ、そういやー。誰だっけ、アレ、
立花マコト?だっけか?
知ってる?なんか、お前に聞きたいこと
あるーつってたな。」


タツはケーキ皿を片しながらブツブツ言っていた。



「立花君が?…」


「知ってんの、まー何かは知らねぇけど

気をつけろよ。俺はあぁいう、タイプ苦手
だから関わりたくねぇからさ。お前にゃ…悪いけど。」


「…いい子じゃん。
あんま、知らねぇけど。みた感じは。」


タツはうーんと唸って、


「なんか、……気味が悪いくらい出来たヤツってさ
化け物みたいな気がするんだよな……。



「…化け物って。まさか、」



化け物。タツが言ってた事は大概当たってる。

まさかな。





……聞きたいこと


俺に。










「……何もなきゃそれが一番だけどな」






予言のようにタツは言いながら、茶碗を洗い始めた。



〈綾瀬目線おわり〉

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