ハナミツ
*4th-2 あなたがいなくても。
〈綾瀬目線〉
「直。前みて。」
「なんだよ、眠いんだよ。こっちは、
朝から叩き起こされて。ふあー………」
「あなたの事だからゲームしてたんでしょ。
悔しかったら、彼女作って朝まで
頑張ったんだ、えへ?とか言ってみなさいよ。」
「…………。」
「ふん。私にケンカしかけるのは、10年早いのよ。ばか直」
姉貴は勝ち誇ったようにふふんと笑った。
今日は両親の結婚記念の祝いを買いに行く手筈になっている。
運転手は俺。(姉も運転はできるが。)
何日か前に電話が来たから
急にという訳じゃない、
が姉ちゃんはいつも唐突だから困る。
「とりあえず、お母さんが欲しいなーって言った食器ね。」
「はいはい。」