ハナミツ
そういえば、綾瀬さんの誕生日
が近付いてきていたんだった。
あと1週間しかない!
でも、しばらく会えないって言われて……。
「……蓮花さん?」
「あ、結城さん。」
仕事中だった。いけない、いけない。
「すみません!ぼうっとしていて、花束出来ました。」
頼まれた花束を結城さんに渡す。
「ありがとうございます。どうしたんですか?
なにか考えていたんですか。」
結城さんは花束を受けとり微笑んだ。
そうしてると、結城さんはかなり品のいい紳士に
見える。
「大したことじゃなくて……。」
「ふふ。」
意味深な笑みを浮かべ結城さんは、花束を渡しに
店の入り口に行った。